虫がいない
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ーミツバチ大量死は警告するー



著者 岡田幹治(おかだもとはる)
発行者:加藤潤
発行所:集英社新書

発行:2013年12月22日 第一刷発行

一部抜粋 

第六章
「農薬安全神話」のまやかし
  

  4  農薬ムラの威力

     根拠のない「農薬安全神話」がなぜ定着し、なぜ残留基準がメーカーの都合で決まるようなことが
     まかり通っているのか。背後にあるのは「農薬をめぐる利権システム」=「農薬ムラ」の存在である。
     それは原発利権の関係者が強力な「原子力ムラ」を形成し、原発安全神話を作り上げていったのと似     
     ている。
 (中略)
     天下りと補助金で結びつく
     農薬使用大国に生まれた「農薬ムラ」の主要な構成者は、農薬にお墨付きを与える農水省と、農薬を
     製造するメーカー、それを販売する(全国農業共同組合中央会傘下の)農協= JAなどであり、これを
     農林族議員が支えている。

 (中略)

     農薬利権に群がる人たちにとって、「農薬安全神話」の国民への刷りこみはどうしても必要た。そこで
   研究者やマスメディアが取り込まれる。
   他のムラと同じように農薬ムラにも、メーカーのお先棒担いだ言動をしたり、官庁などの審議会のメンバ
     ーになって、提言や答申作りに協力したりする「御用学者」が出てくる。

 (中略)

     日本の新聞社やテレビ局は事実上、政府や大企業などが発表する情報の伝達機関となっており、監視機能が弱い。
	  
      (中略)